子どもが学校へ行きたくない時の声かけ

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子どもから現実逃避したくて「明日学校に行きたくない。」と言われたらどのように返事をするのがいいのでしょうか?休み明けや翌日のテストなど現実逃避から、学校へ行きたくないと思うことは誰にでもあることでしょう。大人でも仕事に行きたくない時があると思います。

私は子どもの頃、どうしても学校に行きたくない時に「明日、風邪を引いて熱が出ないかな?」と薄着で過ごしてみたことがありました。しかし鉄のように頑丈な体はびくともせず、残念ながら学校に行くことなりました。そのようなことをしても私の体には通用しないことを悟り、その後は無駄な努力はしていません。

昔、なぜ風邪を引くような無駄な努力をしたのかと言えば、弱音を吐くことが出来なかったからです。「学校に行きたくない。」と言ったところで「行って当たり前。」とか「普段の勉強が足らないからだ。」とか「誰だって嫌でも行っているんだ。」と正論が返ってくるだけでした。よく正論では人は動かないと言われますが、本当にその通りだと思います。

ただどこかの親子のように「嫌なら学校に行かなければ良い。」と不登校を推奨するのは違うと思います。

うちの娘も「あー嫌だなあ。なんでテストなんかあるのかな。行きたくな~い。」と言うことがあります。テストだけではなく、何かしんどい行事の時も同様に「行きたくない。」と言い出します。そんな時「あー明日テストかあ。まあ行きたくないよね。明日学校が爆破されてたらテストなくなるねえ。空想の世界で爆破しておくわ。」と返答します。すると娘も「頼むよ。爆破しておいてね。」と言いつつ勉強しています。娘と「学校ほど、空想の世界で爆破されてるところってないよねえ。」と話しています。

7月に入り、そろそろ中高生の期末試験も終わり、夏休み前の短縮授業が始まる時期でしょうか。

学校の定期テストが終わると、入院患者の中高生、大学生が増えます。早めに入院して、しっかりリハビリを行って、新学期に万全の体調で登校するようにこの時期が選ばれます。

入院生活は何もすることがなく退屈です。コロナ禍の頃は友達のお見舞いもありません。勉強道具を持参されていますが、慣れない環境や手術後の痛みなど、それほど集中は出来ないようです。

ある時、部活の怪我で高校生の男の子が入院してきました。手術から1週間ほど経ち、容態が安定してきた頃、少し暇そうにしていました。私は「そろそろ入院に飽きてきた?」と聞きました。彼は頷きました。続いて「早く退院したいねえ。退院したら何をしたい?」と質問すると「友達とカラオケに行こうって話している。」とのこと。私は「やっぱり友達と遊ぶのが一番楽しいよね。友達に会いたいし、そろそろ学校へ行きたくなってきたんじゃない?テストの時は、明日学校が爆破されてないかなって思うけどねえ。」と話しました。彼は笑って首を縦に振りながら「学校へ行きたくなってきましたね。普段は爆破計画をやっはり頭で立てますねえ。みんな立てますよね。」と返答がありました。私は「そうそう、うちの娘も爆破してるわ。どこも一緒ね。」と会話が弾みました。彼はまもなく退院していきました。

私は弱音を吐くのは良いことだと思います。人が弱音を吐く時、物事を解決したいわけではなく、気持ちをわかって欲しいだけなのです。弱音を吐いて少し気持ちを楽にしたいわけです。そこに寄り添うことが大切だと思います。正論は時に厳しく聞こえますし、気持ちに寄り添っていません。正論がアドバイスに聞こえる時もあるでしょう。正論と同様にアドバイスをする時も注意が必要です。ただ寄り添って欲しいだけの時に、求められていないアドバイスをすると、こじれるだけです。アドバイスや正論が時には人間関係を崩すこともあります。気持ちに寄り添って、相手が「わかってもらえた。」と心から思えると弱音を吐きながらも前進出来るようです。