自己実現と化粧:女性の自己表現と社会との関わり

 

今回は女性における化粧の必要性です。

小さな男の子が電車や車などに興味を持つ一方、女の子はぬいぐるみや人形に興味を持ちます。人形の髪の毛を触ったり、メイクをしたりして遊びます。

先日YouTubeでバタやんチャンネルを見ていました。娘さんが子ども用のメイク道具を使ってお母さんをお化粧してあげていました。これを見て、女性がメイクが好きなのは、持って生まれた特性だと思いました。

化粧にはさまざまな効果があると言われています。例えば化粧は気分を高揚させる効果があります。また自己表現の意味もあると思います。自己表現は人間が自己実現を行っていく上で重要な役割でもあります。

さらに化粧を行うことは、自分を大切にすることに繋がります。

アメリカの心理学者マズローは「人間の欲求を5つの段階に分類し、最も低い段階から順に生理的欲求、安全の欲求、所属と愛の欲求、承認欲求、自己実現の欲求があり、ある欲求が満たされると次の欲求が表れるという法則に基づいている。」とする欲求5段開設を提唱しました。

①生理的欲求は生命維持に不可欠な必要最低限な欲求のことです。例えば食欲・寝たいなど。

②安全の欲求は身体的にも経済的にも安全で安定した環境で過ごしたいという欲求です。

③所属と愛の欲求は社会的集団(会社や学校など)に所属して安心したいという欲求です。人間はどこかに所属して、他者との相互理解により満たされていくものです。人は自分を受け入れてくれる他者が必要と考えられています。

④承認欲求は社会的集団に所属し、その中で自分の能力を認められたい、高く評価されたいというものです。

自己実現の欲求は自分にしかできないことを行って、自分らしく生きていきたいというものです。

現在の日本では①の生理的欲求が満たされないということはないでしょう。

しかし②の安全の欲求以降は必ずしも満たされるとは限りません。例えば、家庭環境によっては脅かされかねません。経済的・身体的には満たされていたとしても、心理的に問題があれば、満たされません。そうなると③④⑤の欲求を充足しにくくなってきます。

ここについて解説していきます。

古宮昇著「こころの症状はどう生まれるのか」では

”人は親の無条件の愛情を求める強烈な衝動を持って生まれてきます。しかし完璧な親はいませんし、完璧な子育てはありません。子どもはそれらの衝動が大なり小なり満たされることなく育ちます。そしてその程度に応じて親から愛されない孤独感と悲しみを感じます。また子どもは親から世話をしてもらわなければ生きてゆけませんから親から愛されないことは激しい恐怖をも引き起こします。

人はまた自己実現を求める激しい衝動も備えて生まれます。それはいのちの持つ成長力であり自己治癒力でもあります。ところが自己実現を求める機会が保障されなければ成長や成功の喜びは得られません。

また自己実現を求める機会を親が許さない時「お父さん・お母さんは自分の気持ちを分かってくれない。尊重してくれない。」と感じ、愛してくれない傷つきとして体験され、無条件に愛してもらえない孤独感・悲しさ・恐怖を感じます。

親から無条件の愛を受け取れなかったと実感している人ほど自分は愛される価値がないと信じて育ち、それが深く激しい劣等感・自己無価値観の一つの源になります。また幼い頃に親の愛情を身体的に求める衝動が十分に満たされなければ成長してからもその衝動の充足を求め続けますから、自分の中のその幼児的な衝動に対して罪悪感を感じ、そんな衝動を持つ自分自身への嫌悪感を抱きます。”とあります。

そう考えると親の影響はとても大きく、小さな頃からの親の発言は子どもにとって絶対的信念のようなものを作り出します。その呪縛から逃れられず、縛られてしまうことも考えられます。いくら他人が違うことを言ったとしても「そんなわけがない。」と信頼することができなくなります。他人だけではなく、自分を信頼することすら難しくなってきます。

マズローの③の所属の愛の欲求は他人との相互理解です。自分も他人もお互いに認め合い、愛を示しあうことが必要です。しかし、自分も他人も信頼していませんから、それ以上前に進むことができません。

ここで必要になってくるのは、まずは自分を大切にし、認めてあげることです。自己承認が必要です。親が満たしてくれなかったものを自分で満たしていくのです。

女性は特に自分のことは後回しにしがちです。

例えば、自分を大切にする気持ちがなければ、化粧水や乳液を塗ったりする気持ちにはなれないでしょう。

ゆっくり丁寧に肌をいたわってあげることは、自分自身を大切に扱っていることになります。

肌と向き合って、肌と対話して必要な成分を補ってあげます。すると肌が応えてくれます。歳を重ねると、さまざまなエイジングサインに劣等感を持つこともあるでしょう。しかし肌が改善すると、少し自信を取り戻すことができます。

自分に合うファンデーションやメイクでさらに自分への自信を取り戻すことが出来るでしょう。またメイクは自己表現の1つです。紙に絵を描くように、その日の気分でアイシャドウやリップを選ぶと気分が、高揚して外出が楽しくなります。それらにより社会集団との積極的な関わりがしやすくなります。そのなかで他者との相互理解を繰り返すことで自己肯定感が高まり、自己承認が出来るようになるでしょう。

こういったことの繰り返しが、自己実現へとつながっていきます。

マズローは晩年に6段階目として自己超越の欲求があるとしました。自己実現の先にある自己超越は、利他的行動、つまり自己犠牲を顧みずに他人の利益を考え行動することを含んでいるそうです。どちらにしても人は外界との接触のなかで成長していきます。

化粧によって外界との関わりが持ちやすくなるのなら、おばあちゃんになってもきれいな肌で素敵なメイクはしていきたいと思います。

 

 

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美容動画の罠 化粧品を正しく使うことがきれいへの道


誰でも、赤ちゃんのようにきれいな肌でいたいと思うものですが、加齢とともにさまざまなエイジングサインが出てきます。YouTubeでも美容動画はとても人気です。しかし、動画の内容やコメントでもやもやすることがありましたのでシェアしたいと思います。

薬機法で「化粧品とは、人の身体を清潔にし、美化し、魅力を増し、容貌を変え、又は皮膚もしくは毛髪を健やかに保つために、身体に塗擦、散布その他これらに類似する方法で使用されることが目的とされている物で、人体に対する作用が緩和なものをいう。ただし、これらの使用目的のほかに、第一項第二号又は第三号に規定する用途に使用されることも併せて目的とされている物及び医薬部外品を除く。」とあります。e-GOV化粧品の定義のポイントは

・治療効果を期待するものではない。

・事実であれば標ぼうできる効能効果が決められている。

(例:日焼けを防ぐ。日焼けによるしみ・そばかすを防ぐ。乾燥による小じわを目立たなくする。等)

つまり、化粧品によってシミを薄くしたり、消すことを標ぼうすることはできません。

これらを踏まえて私がもやもやした動画は

あるユーチューバさんが、シミケアのために、化粧品メーカーの挙げている用法容量を守らずに、むちゃな使い方をしました。(間違った使い方をしたと話してはいましたが。)その結果皮むけが起こりました。それが「シミが薄くなる効果があると思ってうれしかった。」と思われる内容を話していました。

それに対し、コメントで皮むけができたことを心配した内容もあったのですが、どちらかと言えば「しみが薄くなって良かった。私も使いたい。」との声が多かったです。

なぜもやもやしたのかですが

・個人的にこっそり誤った使い方をしてもいいが、大勢の人が視聴する状態で、堂々と話していた。

・どんな人が見ているのかわからない中で、視聴者が同様に誤った使い方をしかねない。

・もし副反応がでても自己責任かもしれないが、安易な印象を受けた。

・薬機法に抵触する可能性も考えられるグレーゾーンと思われる内容。

・皮むけ程度で済んでいるので良かったが、動画の中で医師に相談するなどの注意は促すべきではなかったのか。

と感じました。一番もやもやしたのは、誤った使い方をしたことを笑いながら「シミに効果があってうれしい。」と話していた点です。

視聴者も「化粧品に即効性を求めている。」と思われる内容で誤った認識があると思いました。

もし即効性を期待するのなら、皮膚科医の診察の元で医療専売品を使う必要があります。また医療専売品を外国から個人輸入をして、使用して大変なことになっているケースもあると聞いたことがあります。

何もなければそれまでですが、大きな問題が起こってからでは取返しがつきません。

せっかくきれいになろうと思って使用したにも関わらず、逆に悲しい問題にならないように、正しい使い方をしていただきたいと思います。

またほかの人に効果があっても自分には合わないこともあります。私自身、自分の肌が強いと思っていました。化粧品でトラブルなど起きたことはなかったのですが、一回だけ美容液でトラブルが起きて病院に行ったことがあります。

あくまでも口コミは口コミです。結局自分の肌と対話して、一番いい方法を探っていくのが、きれいでいる秘訣だと思います。

私は美容液トラブルの後、いろいろな化粧品を使っていくうちにコスメにはまってしまいました。あの一回のトラブルは何だったのか?あの美容液だけが合わなかったようで、他は何を使っても大丈夫です。美容液トラブル以前より、今のほうが断然きれいな肌になっています。きちんとお手入れすれば肌は反応してくれるのでそれが楽しくなってしまいました。

これからはコスメ情報もお届けしたいと思っています。その第一段階として、私がもやもやした出来事をシェアしました。

 

 

 

 

絵本の魅力と子育て


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私は絵本が大好きで、学生の頃は近くの美術館で行われていた絵本展に必ず行っていました。何年か前にせなけいこさんの絵本展がありました。せなけいこさんと言えば、おばけとメガネうさぎのお話か有名です。その時買ったメガネうさぎのぬいぐるみはベッドサイドに飾っています。

 

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当然娘も絵本が大好きで、今でも本屋に行くと絵本コーナーに立ち寄ります。絵本は絵がとてもきれいで癒されますし、お話もその発達段階に応じて違った楽しみ方が出来るのも魅力です。

さらに絵本は子どもの発達段階を研究して、その特性に合わせて出されているのも素晴らしい点です。実際にうちの娘にも生後4ヶ月くらいから、絵本の読み聞かせをしていました。以前の記事にもありますが、絵本をきっかくにたくさんお話してあげて、たくさんお話を聞いてあげることにもつながります。

 

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ここでは赤ちゃんに焦点を合わせて見てみます。発達心理学から見ると、赤ちゃんの聴力は発達していて、生まれる前からお母さんの声を聴いていると言われています。

一方で視力は生まれてから発達していくので、生後3~4ヶ月の 視力は0.04~0.08程度と考えられています。 生後6ヶ月~8ヶ月頃は視力発達が著しく、視力は0.1程度です。赤ちゃん絵本やおもちゃを見ると白と黒、赤など色がはっきりしたものが多いのも特徴です。

まだぼんやりとしか見えない世界の中で生きている赤ちゃんですが、生後3~4ヶ月頃にはお母さんの顔を認識していると言われています。

視力が未発達の赤ちゃんは大人と全く同じ世界を見ているわけではないのですが、顔を好んでみることがファンツの選好注視法の実験で明らかになっています。

ファンツの生後46時間から生後6ヶ月までの乳児を対象にした実験では、赤ちゃんは柄がないものより柄のあるもの、複雑な図形や縞図形、顔図形を好んで見ることが明らかになっています。

発達心理学に沿って、絵本の読み聞かせを考えてみると、

・お腹の中から聞こえていたお母さんの声 で語りかけることで赤ちゃんが安心する。

・ぼんやりとしたお母さんの顔を見せることで視力の発達を促すことになる。

赤ちゃんだけではなくどの発達段階にも共通しているのは、

・絵本をきっかけに親子のコミュニケーションを図ることができる。

・絵本が親子の歴史を紡ぐ。

ことがあげられます。

うちの娘はすでに思春期の年齢に達していますが、先日も本屋に行って夏休みに読みたい本を買いました。その次いでに絵本コーナに行って絵本談義に花を咲かせ、楽しい時間を過ごすことが出来ました。

その時話したエピソードです。

「じゃあじゃあびりびり」は娘に最初に読み聞かせた絵本です。かみ(紙)びりびりびり、みずじゃあじあじゃあなど擬音を楽しむ本です。その中に赤ちゃんあーんあーんあーんと泣き声の1節があります。娘が1歳くらいでよちよち歩きが出来るようになった頃、公園にお散歩に行きました。その時、ベビーカーに乗った小さな赤ちゃんを見て「赤ちゃんあーんあーんあーん。」と言い出しました。私は「あなたも赤ちゃんだけどね。あーんあーんあーんって泣くけどねえ。」と思いながら、とってもおかしくて可愛くて笑ってしまったことがありました。

その話をすると娘はとっても恥ずかしがっていました。

この本を見るとまだ赤ちゃんだった娘を思い出してとても懐かしく感じます。

他にも「かおかおどんなかお」です。赤ちゃんの頃はただ読み聞かせるだけでしたが、もう少し大きくなるとそれぞれのページの顔の表情を、一緒につくって遊びました。例えば泣いた顔で「えーん」、怒った顔で「ぷん」みたいな感じです。最後のページの「いいかお」に合わせてニコニコいいかおをするのが娘のお気に入りでした。絵本は発達段階に合わせて違ったアプローチが出来るのも素敵な点です。

娘は思春期の難しい年頃ですが、反抗的態度を取った時は「あー、こんなに生意気になって可愛くない。赤ちゃんの時は・・・。」と昔話をします。「かおかおどんなかおで、いいお顔してくれてかわいかったのに。赤ちゃんに戻れ。」のような使い方もします。すると「そういう話しないでよ。」と言いながら、その場はそれで終息します。

絵本は子育ての歴史を紡ぐ素晴らしいツールだと思います。今でも娘とのコミュニケーションツールであることに変わりありません。

 

女子力向上委員会


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私は病院で看護師をしています。毎日、いろいろな入院患者さんと接しています。そんな中感じることは「いくつになっても女子は女子である。」ということです。隣のベッドの患者さん同士で仲良くお話しているのは、大体女性です。男性もお話はしていますが、短時間の方が多いです。女性は一日中お話していることもよくあります。話が終わったら訪室しようなんて思っても「まだ話しているわ。」と仕方なく、話を遮ることもあります。そんな時「ガールズトークしているときにごめんなさいね。」と前置きします。みなさん「いやだあ、ガールズトークなんて。ガールなんていつだったかしら。うっふふ。」とうれしそうにされています。みんないくつになっても女子の気持ちは忘れていません。認知症のおばあ様も若いかっこいい、男性の先生が来るとご機嫌になったりされます。

高齢のおばあ様でも、本当に肌がきれいな方はたいてい化粧品を持ってこられていますし、髪の毛がきれいでつややかな方はスカルプブラシをもってきていたり、きちんとお手入れされています。そういう方は、自分に自信があるのか、メンタルも安定しているように感じます。

中には日本昔話のやまんばみたいな方もいらっしゃるのですが、それはそれで看護師は和んで「かわいい。」と思ってみています。(かわいいは不適切かもしれません。)

それでお肌のきれいな方に秘訣を聞いてみると「何にもしていない。化粧水をつけて、乳液をつけるくらいかな?」とおっしゃいます。確かに今の通説として、

・肌は刺激を与えすぎてはいけない。

・こすったり、たたいたりなどはもっての他。

・泡で優しく洗う。

・老化防止の一番の対策はUV対策。

・肌の乾燥対策として保湿は大切。

と言われています。お肌のきれいなおばあ様が「何もしていない。」というのは確かにその通りだと思います。ただ最低限のUV対策や保湿対策だけを行ってきて特別になにか美容医療のようなことはしていないということだと思います。

先にお話ししたやまんばのような方はシミやしわ・くすみも多いため、おそらく本当に何もしていないのだと思います。

反対にやりすぎて、肌トラブルになっている方も見たことがあります。

真面目に肌の角質を取ろうとごしごし洗顔して、かえって肌トラブルが起きたり、毛穴が開いたり、美容液を浸透させようとマッサージしてかえってたるみやしわの原因になったりします。摩擦によって、シミが増えるようなこともあります。

・自分に合った化粧品を適切に使用すること。

・やりすぎるよりは、少しくらい手を抜くくらいのほうが肌のため。

・全く何もしないのはだめ。

どちらにしても、自分の肌と対話して、その時によって化粧品を使い分けることも必要です。

また、メイクの仕方を今風に変えることも若く見えるポイントです。その一つとして、アイシャドウを今の物に買い替えるだけでも、若返りのポイントです。昔はアイラインは黒一択でしたが、今は抜け感?でブラウンなどのバリエーション豊富なカラーが出ています。また中顔面短縮で、下まぶたメイクが流行っています。おばさんになると、肌がたるんで、間延びしますので、確かに下まぶたメイクをすることで、頬の面積が減るのでたるみが目立ちにくくなります。

先日若者の下まぶたが、ゴールドのラメでキラキラしてとっても素敵だった日がありました。私は思わず「下まぶたのキラキラ、かわいいね。中顔面短縮ってやつ?下まぶたメイク、とっても似合ってるね。ラメがギラギラしてなくって細かくって素敵。どこの?」と聞くと有名なデパコス「ルナソル アイカラーレーション」でした。「あーやっぱり、デパコスかあ。かっわいい。」と言いながら、まじまじと見つめました。すると「あんまり見ないでください。恥ずかしいです。」と言われてしまいました。それを聞いていたおばさんたちが「えー下まぶたメイクとか、そのアイシャドウの名前とか、よく知っているね。そんなの知らんかったわ。」と。そして「じゃ、女子力向上委員会つくろうか。」という話になりました。

それで、私も下まぶたメイクをしてみました。さすがに若者のメイクをそのまま真似して、下まぶた全体をキラキラにはしていませんが、下まぶたにマットなアイシャドウを塗って、下まぶたの真ん中に点でキラキラのラメに塗るという少し控えめなメイクにしてみました。確かに今風のメイクになって、少しは女子力向上になったと自己満足しています。

 

 

女優気分での顧客対応


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最近カスタマーハラスメントが問題になっています。旅館業法では、迷惑客に対して宿泊拒否ができるように改正されました。

顧客からの暴言・暴力は本当に対応に苦慮します。しかしこちら側の不手際によって相手を不快にして、クレームに発展するケースもあると思います。

クレーム対策は「こちら側の態度が相手を不快にさせていない。」ことが前提になっています。しかしそこに落ち度があるケースもあり、そこは教育が必要になってくるかと思います。

ここで私の体験談をお話ししたいと思います。

私があるお客様窓口に問い合わせの電話をかけた時のことです。ガイドに書いてある通りに設定を行ったのですがうまくいかなかったため、電話をしました。最近は「品質向上のために会話を録音しています。」とガイダンスが流れています。これはお互いにとってとても良い試みです。今回の問い合わせ内容は、窓口担当者からすれば良くある初歩的な問い合わせだったでしょう。こちらとしても何度も操作を見直して、繰り返し行ったけれど、うまくいかなかったので仕方なく電話したわけです。

電話がつながって、内容を説明する途中から、明らかにうっとおしそうな対応です。そしてこちらの説明を途中で遮って、的外れな回答をしてきます。はじめに何をしてほしいのかを話していましたが、明らかに相手が早合点して対応しています。「こんなことで電話してくるな。」とでも言いたげな声の調子でした。私は不愉快になりながらも、冷静に話をして、何とか問題を解決し、電話を切りました。

この電話の内容は録音されているはずです。それであれば、スタッフの電話対応は適切だったのか一度振り返ってほしいと思いました。このような電話を行った後は、よくアンケートが送られてきます。「スタッフの対応はどうでしたか?」という内容ですね。私はその時に評価を最悪につけて、なぜそのような評価にしたのかを記入しようと思い、特に何も言わず電話を切りました。この時の担当者は若い女性でした。まだまだ修行が足らないなあとおばさんは思いました。

私は看護師ですが、そういえばこんな態度が悪い子がいたなあと、既にやめたスタッフを思い出しました。その子は新人の時から患者対応がうまくありませんでした。患者から嫌なことを言われたら、後ろを向いて「うるさいな。」と言ってしまうこともありました。本人には、もし嫌なことがあったのならスタッフステーションに帰ってきてから、患者にわからないように吐き出するように、指導していました。反対に患者からその子の態度についてクレームが入ることも良くありました。その度に気を付けるように指導はしていたのですが「私が悪いんですか?」のような反省が見られない態度でした。

そのスタッフからじっくり話を聞いたことがあります。クレームが多いので半分面談を兼ねて思いを聞いてみたのです。すると「患者から理不尽なことを言われるのが我慢できない。いけない態度を取っていることは自分でもわかっている。でももう限界。」と泣きながら気持ちを表出していました。その直後、そのスタッフは退職しました。

そのスタッフの退職後、患者からのクレームが激減しました。もともと対人業務には向いていなかったのだと思います。

私が問い合わせをした時に対応した人も、実は精神的に参っているのかもしれません。それなら休むか辞めるなどの対応をしないと、顧客側・企業側にとっても不利益ではないでしょうか?

何年か前に夜間の救急外来で、患者からの暴言に耐えかねた医師が暴言を吐き、それがネットにさらされていました。その時の患者の暴言は酷いものでした。とても理不尽だったので医師の気持ちも良くわかります。しかしそこで暴言を吐いてしまうと、こちら側の負けです。何があっても相手の挑発に乗らずに、冷静に対応する必要があります。どうしても自分では対応が難しいなら、周りに変わってもらうなど複数で対応しながら、相手につけこまれないよう耐えることが重要です。

相手が曲者でクレームになりそうな場合ほど、冷静に丁寧な対応が必要です。そこはお芝居です。女優になったつもりで対応します。それでスタッフステーションに戻ると、他のスタッフに思いっきり、本音を吐き出します。「今から女優になってくる。」と言いながら、対応困難者の元へと出向くこともあります。

対応困難者への対応は

・女優になったつもりで、冷静に丁寧さを心がける。

・無理なら変わってもらう。

・誰もいないところで気持ちを吐き出す。

・感情を出したら負け。

・相手のつけ入るスキを見せない。

これを前提として対応して、それでも無理な人はモンスターカスタマーです。それなりの対応が必要になります。1人で抱えず、組織で対応しましょう。

女子の人間関係の複雑さ


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私は看護師として病院で働いています。今の部署はとても人間関係に恵まれていて、あ有難いと思っています。雑談ができないくらい忙しい職場で、群れている暇もありません。

しかし関連職種の人間関係を見ていて、つくづく女子の人間関係だなあと感じています。私が第三者だからこそ冷静にわかることもあります。

精神科医水島広子先生の著書「女子の人間関係」に沿ってみていきたいと思います。

この本で「女」は全ての女性を指すのではなく、さまざまな女子にみられる一連の困った特徴を「女」としています。それを前提として本は構成されています。

この女子の特徴は

・自分より恵まれた女子をねたむ。

・表でいい顔をする。

・男性の前でか弱くて頼りない女を演出して一人だけ好かれようとする。

・群れたがる。

・自他の境界が甘く、感情的に敵と味方を決める。

・陰口やうわさ話などネガティブな話が好き。

・曖昧な話し方をしているのに、相手がわかってくれないと機嫌を損ねる。

・お母さん気質、お姉さん気質で相手のことを自分が一番わかっているような態度をとる。

なぜこのような「女」になってしまうのかについて、

・これらの特徴は他人から傷つけられて人に見られる特徴と共通している。つまり癒されていない女子が「女」になる。

・社会的背景として、昔から選ばれる性であることの弊害あるがある。現在は男女平等になってきたが、戦前は家長制度があり、父親や長男が優遇されてきた。また社会的地位のある男性と結婚するとセレブと扱われることが多かった。そのため、いかに自分が選ばれるか、特別に扱われるか重要だった。今でも人気のある男性と結婚した途端にバッシングされることがあるのはその一例である。一人選ばれたら、その他の人は傷つく。それがバッシングにつながる。

・その選ばれた人の正体を暴こうとするような陰口が多いのは、自分が傷ついていること見せないようにするためである。

・男性社会のなかで、控えめで、気が利く、おしとやかさを見せることを要求され、女のくせにと言われる立場に置かれてきたため、女性は男性より小さな傷がたくさんついている。そのために先に説明した「傷ついてきた人の特徴」と共通している特徴を持つことになる。

これを踏まえて上で、

・自分の女度を下げて、冷静に対処しましょう。

・相手にこのような態度が見られたら、「女度が高い人。」だと思って巻き込まれないようにしましょう。

・「女」から敵認定されないようにしましょう。

とあります。

この中で、敵認定されないようにするのがとても難しいと思います。

「女」の特徴を基本として仲間認定してもらおうと思ったら、

・陰口やうわさ話に付き合って、相手の話を理解してあげる。

・群れに参加する。

・お母さん気質やお姉さん気質をありがたく受ける。

などでしょうか?私は女子の人間関係は苦手なので書いているだけでぞっとします。

関連職種の人たちの人間模様ですが

・あまり仕事のできないがやる気だけはあるAさんが陰口たたかれている。

・一人では行動できなくて、常に誰かに話しを聞いてほしい人とボス的な人の利害関係が一致して、Aさんを孤立する方向に操作している。

・操作するために、お母さん気質でお世話をしてあげている。群れに参加しなくても大丈夫な人もいるが、Aさんの仕事ぶりへの不満を吐き出したくで、群れとなっている。

・Aさんは仕事ができなくて、迷惑をかけているが、空気の読めない言動もあって、反感を買い、それが陰口を言われる方向に働いてしまっている。→敵認定されている。

 

この人達の人間関係を見ていて感じることは

・Aさんが仕事ができないのは事実なので、Aさん自身が仕事ができるように努力する必要はある。(たぶんその素質はない)

・Aさんの問題があるにしても、仕事上は感情を出さずに対応をするべき。(Aさん含め、全員)

・群れる自由はあるが仕事に支障がないように対処する必要がある。

・Aさんは省かれていることに気が付いている。→省く方はこっそりと省いて、表面上は穏便に対応する必要がある。

・敵認定する必要はない。

しかしこういう人間模様は、いろいろなところで見かけます。ママ友でもそうですね。

私がこの中に入ってうまくやっていけるか分かりません。ひとつ言えるのは、周りに迷惑をかけたらそれなりに謝罪するかなと思います。特にAさんは本当は群れたいはずなのでそこは必須です。

そこを押さえたとしても敵認定されないように、上手にうわさ話に入るのは苦手です。黙々と仕事して、輪を乱すと思われるかもしれません。

私の友人はこういう時はひたすらボスに合わせて、立ち回るそうですが、とてもストレスがかかるそうです。

以前にYouTubeでなでしこ版タイガーファンディングを見ていたら、とても納得できたので紹介します。

ある社長が男性っぽい性格の志願者に「自分は女性っぽい性格だから女の子の悩みが分かる。だから部下の面談して、共感するみたいなことをしていた。あなたは(志願者)多分共感するタイプじゃないし、女子のことがわからないと思う。そういう面では女子としてはかなり変わっていると思う。女子を使うにはその辺をどのようにしていくか考えた方がいい。○社長も男みたいだから共感みたいなことをしないよね?」のような話をしていました。ちなみに○社長は共感しないで済むような組織を作っているそうです。これを聞いて府に落ちました。「私は男だなあ。女子の群れるとか、ずっとうわさ話をしているとか、全く共感したいと思わないなあ。」と思いました。それどころか「不満ばっかりで、解決策は考えないんだよな。困っているから不満に感じているわけなのだから、もっと建設的に解決策を考えたらいいのにな。その上で不満を言えばいいのにな。」とさえ思います。

若いときは群れないことで敵認定されたこともあります。群れられない自分を責めて、もっとうまく立ち回れないのかなあとと思ったこともありました。

しかし、なでしこ版の社長の話を聞いて「私は男だから女子のことがわからないわけだし、うまく立ち回れないはずだなあ。」と思い気持ちが楽になりました。〇社長のように共感しなくてもいい、群れなくてもいい人間関係作りをすればいいのだと思いました。一つ外してはいけないのは「相手が敵認定してきても、私は相手を敵認定しない。」ことだけは行ってきましたし、これからもここだけは押さえておきたいと思います。

・相手がどんな態度で接してきても、私は仕事上で必要なことは冷静に淡々と対応していく。

・相手が「助かる。」と思うように、ちょっとだけサービス精神をもって対応する。

ことでしょうか。

それでも「気取っている。」とか何かしら言われても、私は男だから仕方ないと思うようにしたいと思います。

さらに雑談する暇がないくらい忙しいところで働いていこうと思います。これはお勧めです。女子の人間関係が苦手な人は忙しいところで仕事をしてみてください。

 

 

 

 

 

魅力溢れる住みやすい街

今週のお題「となり街」
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最近、子どもの頃から住んでいた街から引っ越しました。離れてみて、すてきな街だったと改めて感じています。交通の便も良く、この街は住みたい街ランキングにもよく上位に選ばれています。

久しぶりに訪れると、緑が多く、街灯ひとつを取ってみてもとてもおしゃれです。市の条例でパチンコ屋などを設置できないことになっていますし、公園もとても多く子育てには良い環境が整っています。公園もとても緑が多く整備されています。遊具の多い公園の他にも、ビオトープのある公園もあります。隣の市の保育園児さんがよくお散歩に来ている風景もよく見ました。

おしゃれな人も多く、駅前で高齢のおばあ様が素敵な装いで歩いているのを見ると純粋に「わあ、すごい。」と思うのと同時に、少しおしゃれをしないと駅前には行けないような、気が抜けないような気持ちもありました。

そういう意味では今住んでいる場所は、そこまで気を引き締める必要がなく自然体で過ごせているのも事実です。

この街は父が子どもの頃から住んでいた場所でもあり、とても愛着があったようです。そのため違う地域で仕事をしていましたが、転勤願いを出し、地元に戻ってくることになりました。私もそれに伴って子どもの頃に、この街に引っ越してきました。

母は違う地域に住んでいましたが、モダンな街並みが教科書に載っていたそうで、とても印象的だったそうです。その時載っていた建物は今も健在です。

この街に住む人について言えば、今はかなり薄れてしまいましたが、昔はプロ意識が高いとでも言いましょうか。例えば、お得意先のクリーニング屋へ背広を出したときにボタンが取れかけていたらきちんと付け直すなど、きめ細やかなサービスをしてくれていたそうです。確かに祖母の得意先のすし屋へ巻きずしの予約をすれば、祖母の好みにカスタマイズしたものに、何も言わずに変更してくださっていました。

最近は世代が変わり、その時の伝統をそのまま受け継ぐのは難しくなってきました。父の得意先の魚屋も先代から息子の代に変わり「お父さんの煮魚とは味が違う。」と厳しいダメ出しがあるらしく大変なのだそうです。そういう父も街では有名なパン屋へ「食パンの焼きが甘くなった。職人が変わったのではないか?」とややこしい意見を言ったそうです。実際にその通りで新しい職人が焼いたパンだったらしく、父は「伝統の味を守るには、やはり伝えることも大切だ。」と話していました。この街では、お客様の声を大事にして、伝統を守り続ける文化があるのだと実感しています。

伝統を守るだけではなく、新しいものを受け入れる文化もあります。自治体の運営にもそれが表れていて、若手の議員が活躍していて、改革が進んでいるのを感じています。「時代に合わせて変化をしつつ伝統を守る。」そのバランスをこれからも保っていってほしいと、今はとなり街になったこの街を応援しています。